KRONOTEXの床材

 

みなさんは床材選びどうされていますか?

 

 

写真はKRONOTEXラミネートフロア

事務所にあったサンプルを並べて撮ってみました。

弊社の設計でたびたび登場するKRONOTEXとはどんなものかご紹介します。

 

そもそもラミネートフロアとは?

高密度繊維板(繊維を圧縮した硬い板)を芯材に木目をプリントし、

メラミン樹脂のフィルムで保護をした製品で、

KRONOTEXはドイツ ハイリゲングラーベにあるSWISS KRONO社が製造するラミネートフロア。

厚み・幅・木目、様々なバリエーションがラインナップされています。

 

 

なんだ

無垢材の偽物か。

 

 

と思われた方にもぜひ知っていただきたい。

誤解されやすいですが、ラミネートフロアと同じく木目をプリントした床材といえば、

アパートやローコスト住宅で使用されている合板フロアのようなものもございますが、

それとは全く次元の違う代物になります。

そして弊社がわざわざドイツから輸入した床材を使用するには理由がございます。

 

 

KRONOTEXの魅力について

通常無垢のフロアはノリと釘を使用した接着施工という方法が取られますが、

この製品は接着施工と置敷施工という2種類の方法を選択できます。

店舗などで床が土間で仕上げられていると、釘が打てないので、

床のレベルを上げて下地をいれなければいけない工事が必要ですが、

置敷施工ではノリ釘を使用せずに、土間に直接置いていくことができます。

 

さらに店舗では土足使用により、靴が濡れていたり、

砂や泥がついたままお客様が入店することを避けれません。

ましてや飲食店なら、飲み物や火のついたたばこを落としてしまうことも想定します。

通常の無垢フローリングではシミになったり、表面が傷つき劣化してしまうわけですが、

KRONOTEXは、摩擦・衝撃・水にも無敵なのでほとんど劣化は見られません。

 

 

弊社の事務所にも採用していますが、2年以上たつのに家具の擦れたあとなどは全く感じられません。

 

そして何よりも再現性の高さは業界一だと思います。

ラミネートフロアは他にもメーカーはございますが、

私はその中でKRONOTEXが一番再現度が高いと思っています。

 

 

こちらのアップ画像を見ていただいてもわかるように、

木目に沿って凹凸もつけられていますので、一般の方なら本物の木と判断がつかないレベルです。

プリントなのでバリエーションも豊富。オークのエイジングがかった無垢床なんて衝撃的な値段ですが、

KRONOTEXなら現実的な価格です(安くはないですが笑)

 

ここまでで、店舗設計に最適なのはお分りいただけたと思いますが、

住宅にはどうなのか、気になるところ。

 

僕は住宅使用でもお客様にご提案しています。

汚れないし、

物を引きずっても傷がつかないし、

驚くほど高くもないし、

デザイン性も高いし、

もちろん床暖対応だし、

良いことづくしなので。

 

ですがそんなKRONOTEXにもデメリットがあるので、必ず説明も付け加えています。

それは以前ブログで熱伝導率について触れていたことがあるのですが、(以前のブログ

KRONOTEXは高密度繊維板が芯材なので、熱伝導率が高いのです。

 

ということは、素足で乗ると少しひんやりと感じてしまいます。

そして衝撃性にすぐれている反面、ものすごく硬いです。

無垢床は柔らかい肌触りですがKRONOTEXは硬い印象を感じるかなと。

 

なので、住人がスリッパを履かれるかどうかを確認し、

ノンスリッパのライフスタイルを送る方には無垢床をオススメしています。

といいつつも僕の自宅だったら、スリッパを履いても履かなくてもKRONOTEXを使ってしまいますが笑

 

そんなKRONOTEXを愛する僕ですが、クロノテックスジャパン株式会社

国内在庫ラインナップについて、恐れながら意見をあげさせていただいたところ

(既存ラインナップを廃止して、自分が欲しいラインナップをゴリ押ししていただけ 笑)

社長から国内在庫の商品会議に呼んでいただけることになりました!

やっぱり発言するのって大事ですね笑

でも資料集めやら、提案書だって作ったから許してください_(._.)_

 

今度のKRONOTEXにも期待大!!

 

この記事を書いた人

竹内恵一
竹内恵一空間デザイナー
1987年生まれ|2級建築士・東京にてショップデザイン専攻
地元長野に戻ってからはグラフィックを扱う企業へ就職するも、空間デザインの世界が諦めきれず、数年後には起業を果たしBlackPepper LLPを設立。軽井沢の別荘建築で現場の経験も積みながら、デザイナーとしての道へと本格的に歩みを進める。2017年6月には株式会社BlackPepperを設立。同社取締役デザイナーとして、主に住宅・店舗設計を手がけている。

一見、住宅と店舗ではかけ離れているような分野だと思えるが、考え方や求められていることが違う分、別視点からの柔軟な発想を両デザインに落とし込むことができている。今もなお両立しているこのスタイルは妥協のない空間づくりへの姿勢の表れであり、今後も理想を描き続けるための核とも言えるだろう。