Shop【歯科医院】
店舗づくりの数ある問題に対して、デザインに関わるプロの視点からアドバイスをしていくシリーズ。
物販・サービス・飲食などの店舗の開業を目指す方に向け、店舗デザインの考え方をFAQ形式で回答していきます。
今回のお題は…『親子での来院をターゲットとした歯科医院を開業』について
【Question】
親子での来院をターゲットとした歯科医院を開業する予定です。患者さんにとって居心地の良い空間にするためにはどのようなデザイン、レイアウトにすればよいのでしょうか。
—————————
【Answer】
親子で来院される方にとって、歯科医院は安心しリラックスできる場所であるべきだと思います。
特にお子さんが不安を感じずに治療を受けられる空間にすることが重要です。
子供が歯医者を怖がったり嫌がってしまう大きな要因は、「音」と「匂い」によるものだと言われています。
バキュームの音や治療で使用される機器の音はかなり大きいため、可能であれば防音対策を講じて待合スペースを安心できる空間にしましょう。
待合室のレイアウトの際には、柔らかい雰囲気で適切な照度のある照明器具や座り心地のよいソファ等を選定します。
観葉植物もリラックス効果を高めるアイテムとして待合室に配置されることが多いです。
小さい子供ほど音や匂いに敏感ですので、効果的な換気設備やディフューザー等を用いて歯医者特有の薬剤のにおいを緩和する工夫があるとさらに居心地の良いクリニックになるかと思います。
歯科医院の治療室は、治療器具のユニットやモニター等に加え、医師や歯科助手の方にも囲われるため圧迫感があり閉鎖的になりがちです。
明るく、安心感を演出する照明やインテリア、内装に暖色系の要素を取り入れることで緊張の緩和を促しましょう。
親子向けの歯科医院の実例として、待合スペースを挟んで大人用と子供用とで対照的なデザインの治療室を備えるクリニックがあります。
子供専用の個室を設けられる広さ/コスト面での余裕がある場合は検討の余地がありそうです。
この記事を書いた人
-
父が現場監督、母が設計士、兄が大工という生粋の建築一家で育つ。その影響もあってか、幼少の頃のお絵描きと言えば住宅の平面図や空間パースを描いていたという。高校在学時にはインテリアコーディネーターを最年少取得年齢の17歳で合格する。
将来は機能美とデザイン性が共存する、人々の記憶に残るような住宅を手がける設計士を目指している。
最新の投稿
- アドバイス2024.07.25House【最新のお風呂は天井がない!?吹き抜け浴室の実態とは】
- アドバイス2024.07.23House【平屋が人気な理由は?注意点や後悔しないためのポイントも紹介】
- アドバイス2024.07.22House【猫様のための住宅】
- アドバイス2024.07.17House【「自然素材の家」とは?家づくりに取り入れたい自然素材一覧】