ONFFO
Nagano 延床面積 90.53㎡
街に開かれた、日常のための美容室
大通りに面した美容室「ONFFO」。店舗デザインのコンセプトは「パッとなじむ」。目を引く瞬間的な魅力と、日常に自然と溶け込む親しみやすさ。その両立を目指した店舗である。トレンドを強く打ち出すのではなく、気負わず日常的に通える場所を目指した。
通りに面した大きなガラス面を生かし、店内の様子が外から自然に伝わる開放的なファサードを計画。夕暮れとともに室内の光が通りへと広がる。店内そのものが店舗の顔となり、街を行き交う人々の視線を引き寄せる。
白の重なりがつくる、明るく清潔な空間
インテリアの基調となるのは白。同じ白でも素材や質感を使い分けることで、単調にならない奥行きのある空間を構成した。ヘアカラーや仕上がりを正確に確認できる明るさを確保しながら、場所に応じて光の質や色温度を調整。明快な白の中に柔らかな光を取り入れ、清潔感と居心地のよさを両立させている。アクセントには深緑を控えめに取り入れ、店舗の個性を表現。植物や自然素材の表情を加えることで、無機質になりがちな白い空間にほどよい温かみを与えた。
中央のアイランドが生み出す、開放的なサロン
店内の中心には、対面式のアイランド型セット面を4席配置した。壁際にセット面を並べる一般的な構成とは異なり、空間の中央に施術エリアを設けることで、広がりのあるワンフロアを実現している。大きな間仕切りを設けず、視線が奥まで抜ける構成としながら、アイランドの周囲には十分な作業スペースを確保。スタッフが無理なく動ける動線を整えた。
さらに壁面には独立したセット面を設け、車椅子を利用するお客様にも配慮。シャンプーエリアには3台の設備を配置し、両側からアクセスできる効率的なレイアウトとしている。
機能を整理し、空間の一部として見せる
受付カウンターは既存のものをリメイクし、新しい空間に合わせて再構成。お客様用ロッカーにはステンレスを採用し、清潔感のある素材をインテリアのアクセントとして取り入れた。セルフ利用を前提とした配置とすることで、スタッフの業務負担にも配慮している。店内には撮影スペースも設け、隣接する全身鏡でスタイリングを確認し、そのまま撮影へと移れる構成とした。設備や収納を単に隠すのではなく、必要な機能を整理し、素材や配置によって空間のデザインへと取り込んだ。
既存の魅力を生かした、過不足のない店舗デザイン
今回の計画では、既存建物の特徴や設備を生かしながら、必要な部分に手を加えることを基本方針とした。天井の構造や設備配管を見せることで空間の高さを確保し、床のラフな素材感を生かした。そこに白いタイルや木目のカウンター、ステンレスの家具を組み合わせ、無機質な素材と柔らかな素材が共存するインテリアに仕上げている。「パッとなじむ」というコンセプトを、街との関係から素材の選択、空間構成、日々の使いやすさに至るまで一貫して表現した店舗。
- 所在地
- 長野市
- 構造
- 鉄骨造
- 建築面積
- 90.53㎡
- 延床面積
- 90.53㎡
- 竣工年月日
- 2026年7月
- 用途
- 美容室















