BlackPepper|Life with DOG

SUZAKA

Life with DOG

人生に心地よいスパイスを

建築は単なる箱ではありません。
日々の時間を引き立て 人生を彩るスパイスです。
Spice up your life—
私たちは無駄を削ぎ落とした
合理的なデザインで
人々に心地よい刺激をもたらします。

Architecture is more than just a box.
It is the spice that enhances
everyday moments and brings color to your life.
Spice up your life —
Through pared-down, rational design,
we create spaces that offer people
a pleasantly stimulating experience.

抑えた光を楽しむ住まい

 ブラウンの凛とした外観に植物が映えるTさんご家族の住まい。扉を開けた先には、多様な素材が織りなすシックな色彩が広がっています。
 計画地はご主人の実家の敷地の一角。実家や農業用ハウスに囲まれているため、1階は外の視線を遮ることがテーマの1つでした。「外を眺めて食事がしたかったから、2階にLDKをつくることも考えました。でも食材を2階まで運ぶ動線がネックになって」とご主人。設計を手がけたブラックペッパーの竹内恵一さんは1階にダイニングキッチンとリビングをゆったりと配置し、窓を縦長や高窓にして大きさを抑えることで、視線を気にせず過ごせる空間を提案。絞られた光でシックなインテリアを引き立てました。一方で、寝室と子供部屋がある2階には山々を望む大きな窓をデザイン。1階のリビングと吹き抜けでつなぎ、光を届けています。1階と2階が同じ形の総2階建てとすることで外壁の面積を抑え、UA値0. 34の高い断熱性能を叶えました。

ラワン合板やマットなレンガ調タイル、スチールやカーペットなど、素材がもつ魅力を引き出しつつ落ち着いたトーンで統一。

窓の面積を絞ることで抑えた光が質感のニュアンスを演出する。家具や照明もブラックペッパーがセレクト。

ミッドセンチュリー調の
インテリア

「ブラックペッパーに依頼した決め手は木の使い方の巧みさでした。ダークな雰囲気が理想でしたが、ぬくもりもほしかったから」とご主人。竹内さんが提案したインテリアのテーマはミッドセンチュリー。空間の雰囲気を決める壁と天井は、ラフな表情の合板を選びました。木目が力強いラワン材製を使うことで、落ち着いた端正な印象に仕上げています。

床を約50㎝上げL字型のタイル壁で区切ったワークスペースは、奥様の仕事用空間。カウンターデスクはご主人が所有するターンテーブルを置けるよう奥行きを深く設計した。

 リビング横のワークスペースは壁をレンガ調タイルで仕上げ、床に落ち着いた模様のカーペットを敷き込んでアクセントに。黒いスチールの手すりや柱が、空間全体を引き締めます。「家具や照明もお任せすることで、バランスのいい空間に仕上がりました」と振り返ります。 
 階段下のワークスペースはリビングとL字型の壁で仕切り、床を 50㎝ほど上げて半個室空間に。こもるような心地良さがありつつ、リビングやダイニングの気配も適度に伝わります。奥様は「プリントや書類など雑多になりがちな物も収納できて、リビングをきれいに保てます」。

キッチンには実家の庭からもらった花をディスプレイ。

2階の吹き抜けに面した大きな窓の向こうには、豊かな緑と井上山や太郎山を望める。

機能とデザインのバランス

 こうしたデザインだけでなく、毎日の暮らしやすさも考え抜かれています。奥様の希望でカウンター幅3mと広く設計したオープンキッチンは、家族が自然と料理や配膳を協力し合えるデザイン。カウンターの内部には米びつや食器など中身に合わせた収納をきめ細かく設計しました。「基本的にパントリーに隠す収納よりも、動線に沿った適材適所の収納が使いやすいと考えています」と竹内さん。またTさんには二人の娘さんがいるため、1階の洗面スペースに加えて2階にも一緒に並んで使える洗面カウンターを造作。渋滞しがちな朝の時間帯に重宝しています。

寝室と子供部屋がある2階ホールには幅広の洗面カウンターを造作。モルタル調素材で仕上げて内装に調和させた。

 そして、愛犬カイくんとの暮らしへの配慮も随所に。暑さが苦手なカイくんが自由に出入りできるテラスをリビング隣につくるほか、玄関に独立したドッグバスを設計。大きな体を家族総出で洗うシャワータイムも、水はねを気にせずに使えます。
「着工後も細かな希望を聞いてくれた施工チームにも感謝しています」とご夫妻。確かなデザインと施工が、美しい住まいを実現しました。

玄関には散歩後に直行できるドッグバスを設計し、家族が協力して愛犬の体を洗える広さを確保。

Design Philosophy
最初に描くパースを設計の指針に

住まいは美しいデザインと暮らしやすい機能が不可欠。それらを両立するためチーフデザイナーの竹内恵一さんが大切にしているのは、最初のコンセプトイメージからぶれないこと。「設計を進める中で、“あれもこれも足したい”とお施主様の希望が増えるのは当然のこと。そんな時はコンセプトパースに立ち返り、ぶれていないかを一緒に検証します」。イメージを貫くことでデザインに対する信頼を裏切らず、美しい空間を実現しています。

Keiichi Takeuchi
Architectural Designer at BlackPepper

著作権について
このページに記載されている記事本文、写真等は「住まいnet信州」VOL.46より転載しています。